どうせいっちゅーんじゃ?

アンテナでキャッチさせていただいているblog万来堂日記に、おもしろい話が。


まず、前段階の基礎知識として、文化審議会というものがあり、著作権の改定(実際には「改正」だが、ほとんどの場合正しくならないので)を行うための関係者間の協議みたいなもの。そこで、とある委員(本の著作者代表)が以下のようなことをのたまったらしい。

確かに手元に本を置きたいという欲望を私たちは持っております。ですから,従来は本を購入した人から,その譲渡に対して対価を求めるという形で著作権使用料をいただいていたわけでありますけれども,昨今は読書の事情も変わりまして,読者の多くは,本を所有するということにはあまり関心を持たないという状況があります。それから,漫画や推理小説なようなもの,推理小説は,読み終えて犯人がわかったら,もう二度と読まないというものが多いんですね。ですから,音楽CDのようにコピーをとって繰り返し聴くということがなくても,古本屋で本を買って推理小説を読んで犯人がわかってしまったら,もう物体としての書籍には価値がないということで,また古本屋に売りにいくということが起こります。読者の立場から考えますと,読者は,とにかく推理小説を読んで犯人がわかればいいわけです。

推理小説は一回読んだら終わり」というお言葉も、推理小説ファンとしては非常にムカつくところではあるが、とりあえずここでは置いておいて、ここでこの人が言いたい事は何かというと、「消尽しない譲渡権」というヤツだ。「著作者の許し無しに、勝手に著作物を売買する事は許さん」ってな意味合い(だと思う)。


これに対して、「じゃあ本を処分したい時はどうすんねん?」という疑問が当然出てくる。で、実際に件の御方にメールで問い合わせを行ったようだ。以下、返信内容の引用。

曰く、消尽しない譲渡権というのは一般論で、ベストセラー作家(三田氏は宮部みゆき氏を例に挙げていた)なら損失を受けているだろうが、私(三田氏ね)くらいの作家だと古本屋に自分の本があることを寧ろありがたいと思っているので、古本屋に売ってもらって結構だ、とのこと。


引用元でも書かれていますが、まさに「はぁ?」としか言い様がない。その場その場で自分の都合の良いようになればいいや、的考えで、小学生レベルの思考回路。
「読み終えた本は、古本屋に売ってもらいたいが、古本屋は許せない」という事なんでしょうか?古本屋さんは、どうすればよいのでしょうか?